お彼岸
春、秋のお彼岸のお中日に修行する、龍前院のお彼岸会も段々と恒例の行持となってまいりました。
このお彼岸会は日本独特の仏教行事でありますが、檀信徒の皆さまと共に大切にしていきたいと願っております。
もともと「彼岸」とは、インドの古い言葉である梵語のパーラミター(波羅蜜多)の漢訳、「到彼岸」からきた言葉と言われます。
これは、「迷いの現実世界(此岸)からお悟りの世界(彼岸)へ到る」という意味とされています。
そこから「彼岸会」は私共がそれぞれ仏道精進に励み、み仏の悟りの世界を目指すことであるとされてきました。やがて、この世を此岸と呼び、
あの世を彼岸と呼ぶ考えから、あの世のご先祖様にご供養さしあげる「お彼岸」になったと言われます。
このように、お彼岸は「み仏の教えを実践する大切な日」という意味から、やがてお寺やお墓にお参りをしてご先祖様の供養を勤める仏教行事として行われてきたのです。
だからこそ、お彼岸のこの時に、仏壇を清めお墓へお参りし季節の花や故人が好きだった食べ物などをお供えし、手を合わせ
龍前院ではこれからも、多くの檀信徒の皆さまとご先祖様のご供養ができる、このお彼岸の行持を丁寧に勤めていきたいと願っております。
(住職記)